6日目 キャンプファイヤースタンツ準備

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今年のサマーワンダーランドは既に、感動的に幕を閉じましたが、
ブログは続きます!
キャンプも残すところあと一日。
今夜は最後の夜を、一週間を共に過ごした仲間、スタッフそして火之神と振り返りを行う大切な儀式があります。
そこで各班毎に、一週間を振り返り発表をする「スタンツ」を実施します。キャンプの集大成のスタンツ、準備にもそれなりの時間がかかります。
さらには、ここでも様々な対立(意見のぶつかり合い)は起こります。しかし、そのような対立を何度と無く経験し解決してきた班の子ども達には、既に意見の相違を受け入れる心と、全員が納得しなければスタンツを実施する意味はないことは十分理解しています。




だからこそ、こんなやりとりが起こります。
てっぺいが「スタンツ」はやりたくないとふさぎ込んでしまい、テントから一歩も外にでません。カウンセラーも親身に寄り添い話を聞いていましたが、次第に話すことすら困難になってしまいました。理由は、過去に学校の学習発表会で失敗した際に、辛い思いを経験したそうです。そのときに困っている仲間をフォローする仲間達、クラスであれば・・・。
これまでてっぺいは班の中心的な存在でした。何をやるにしてもてっぺいが先頭に立つ仲間のまとめ役でした。誰かが困った時も優しい言葉をかけたり、話し合いが進まない時もみんなの意見を引き出したり。だからこそ、カウンセラーや仲間も動揺します。
一方、班の仲間は1人かけてはスタンツの意味がないとひたすら仲間を待ちます。「てっぺいと最後まで一緒にいたい」「てっぺいができることをみんなで考えたい」「てっぺいをみんなでささえたい」「てっぺいを一人にしないようにスタンツを考える」こんな仲間がいることを本人に伝えました。
本人は涙を流しながらなんとかテントの外に出てきました。
「少し森の中でゆっくり話をしよう」
「うん・・」と小さくうなずきます。
森の小高い丘でてっぺいと森を見下ろします。次第に心が落ち着きを取り戻します。それを見計らい「冒険」の話をしました。
「冒険とは、ハラハラ、ドキドキ、ワクワクを感じるような事を、勇気を持って一歩踏みだし挑戦すること。てっぺいがテントから出てきたことも、このキャンプに参加したことも全ては冒険。勇気がないとできないこと。だから、てっぺいは勇気があるんだよ。スタンツも同じ。怖い、辛い、苦手、その気持ちはよく分かる。でも、一歩踏み出す勇気があれば、てっぺいを待っている仲間が喜ぶ。これって嬉しいことじゃない?」
「うん・・・」
小さくうなずいたてっぺいの目には、大粒の涙が浮かんでいます。再び、みんなの元へ一歩踏み出したてっぺい。
「みんなといっしょにやりたい・・・」
もちろん仲間の受け入れ体制は万全。「てっぺいが一人にならないようにスタンツを考えるよ」とみんなが声をかけます。
その夜、聖なる火を前に、子ども達は一週間の思いをスタンツに全て込めました。
てっぺいはというと・・・自信と勇気を取り戻し、いつの間にかスタンツの中心に!
とてもすばらしいスタンツに感動しました。
楽しい夜も終演。
あとは、明日の別れを迎えるだけとなりました。
(続く)
きむ

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